reportage volontaire par : カマルグの馬
そもそも仏における大学教授の地位というものは、第一に博士号、第二にアグレガシオン合格が条件である。
まず博士号取得を目する学生たちは、テーマを登録し、数年をかけたのち、国家から博士号を授与される。平均で5年間、彼らは博士論文のために非人間的な生活を送るという。ボー教授の場合、(プライバシー保護法により検閲削除)。
アグレガシオンは公法・私法・法史に分かれ、一回で2,3ヶ月にも亘るが、三分野それぞれが2年に1度しか開催されない。毎回博士論文を乗り越えた5,60人が挑んで、アグレジェされるのは5,6人という難関で、19世紀にデュギーらの競合した大アグレガシオンは今や伝説化している。
いくつかある段階のうち、例えば通称24時間試験では、受験者たちがくじ引きで演題を決め、24時間後に集まって90分間の講義を行う。この準備期間中、彼らは何をしてもよいことになっている。誰を動員しようがどれほどの金をかけようが自由である。会場はだいたいパリにある医学部の教室で、つまり、出身地や財力人脈がモノを言ふ…。
ちなみにパンテオンの近くにはアグレガシオンの時期に満員となるホテルがあって、H(自粛)先生様いつもここにお泊りです。
結論として、仏大学教授たちは以上のように厳格なアグレガシオンを経ているがゆえに、その地位は非常に高く、同じ大学で教えていても教授と「助教授=講師」では驚くほど待遇評価に差がある。
さてと。2コマ連続の今回、予習が大変でございました!
そのうちいくらかは冒頭にあげた先生のアグレガシオンに関する講義へ早変わりしたわけですが、これがなくば予習はアウト。どうしてアグレガシオンが取り上げられたかを話せば長いことながら、すべて持ち込み可の試験は24時間試験と同じく最も実力を測りやすい方式だ、というのが契機だったようです。
そういえば、今回は解釈の紛糾した箇所がひとつ。主語にOnが、動詞に条件法現在が使われたかの文章。これを挿入したのは著者かトロペールか。主語は誰を指して一体何を言いたいのやら。少なくとも前者に関しては、ボー教授(某教授、ではない)の原典に当たられた先生から、次回にでもご発表頂けるはずです。
前回に引き続き長いですねえ。他の皆さんも頑張ってお話メモ取りましょうよ。一生懸命リポートしても私ばっかり白い目で見られるんだから。。 |