投稿者:フォンランテン(法学部4年)
南野ゼミ本年度最後の大イベントがこのゼミ旅行でした。幹事のお二人とドライバーの皆さん、本当にお疲れ様でした。大きな負担を負っていただき、感謝しています。
本当は日記形式で書こうと思ったんですが、それは、大富豪でババを入れるルールなんてしらない誰か(あるいはジンベエザメの前で1人で写真を撮るのもなんですからもしよろしければあなたたちにもご一緒に写真に写っていただきたい誰か)が、私よりも数段うまくやってくれるであろうという確信があるので、私は、この旅行中特に感じたことを書くことにします。
☆「ひめゆりの塔」
高校卒業時に一度訪れたことのあるこの場所で、これほどのすさまじい感情を抱かされることになろうとは、想像すらしなかった。この感情はまさに筆舌に尽くし難いものである。せめてその一端だけでも言葉にしたいと思うのだが、自身がそれをするにも不足しているといわざるを得ない能力しか持ち合わせていないことは、残念でならない。
たくさんの、さまざまなものを見た。戦争当時の状況を詳説したパネル、戦争に向かった家族に宛てられた手紙、戦争当時を生き抜いた人々による証言の映像。それらの中でも、最も心に迫ったものは、写真であった。若くして逝った戦没者の、在りし日の写真。そこに写っていたのは、一人一人の顔であった。何百人もの「ひめゆり」。その顔を一つ一つ見ながら、私よりも若くして、人間が人間でなくなる最も恐ろしい瞬間に否応なく立ち会わされた彼女たちの境遇を想った。笑顔の写真を見るたびに、何度も胸が詰まり、目頭が熱くなった。戦時下ですら、彼女たちは笑顔を持っていた。私の想像を遥かに超えるほど、彼女たちは強く、ひたむきだった。その写真には、被写体として彼女たちの、あるいは人間の、崇高さが写っていた。そして背景として、人間の愚かさが写っていた。
☆大富豪について
やっぱ普通はババありでしょう。「2で切って、イェーイ、9であがりー!!」とか先走っちゃいけません。誰がパスって言ったよ?おれババ持ってるし。2とか切るし。あーあ、9見せちゃったから、ほら、あいつ5枚も残ってるのに、大きい数字から順に出されて、あらあら、やっぱり、お前の負けー。
今さら「ババありとか知らねぇよ!!」とか言ってもそれは通りません。罰ゲームはさせるけんな。
☆空と海と時間の流れについて
帰りたくなくなる。
☆「美ら海水族館」について
じんべえざめもすごかったけど、じんべえざめのまえで、しらないおねえちゃんたちと、しゃしんをとってもらってた、めがねのおにいちゃんのほうが、いっぱいすごかったです。
☆ゼミ旅行全体について
本旅行は参加者全員がさまざまに、絶妙に調和することで、非常に楽しい旅行になった。ここに言う調和とは、例えば全ての音が一つ一つ美しく、その音の組み合わせは常に美しいものであり、全体としても美しいメロディーを奏でていた、という類のいわば「単純」なものではなかった。むしろ、個々の音が全て美しかったかといえば疑わしいし、局面局面を見れば、決して美しい音の組み合わせばかりだとは言えなかった。しかしながら、全体として見たときには、なぜか常にそのメロディーは美しかった。時にそれは、心を揺さぶるものですらあった。美しい音ばかりの単純な調和からは生じないであろう「深み」をもった、すばらしいメロディーであった。
これで一応、2005年度の南野ゼミの活動は締めくくられたわけですが、OB会等もあるらしいので今から楽しみにしときます。 |