九州大学法学部 2016年度前期

(基幹教育・文系ディシプリン科目)

法 学 入 門

講義目次

担当:南野 森、井上宜裕、上田竹志、遠藤 歩、豊崎七絵

最終更新:2016年7月25日

 

 

【大目次】

はじめに・ガイダンス 担当:南野 森
第一部 法学概論・憲法入門    
  第1章 法と法学  第2回 第3回  
  第2章 憲法とは何か 第4回  
第二部 民事法入門    
  第3章 民事法概論  第5回 担当:遠藤 歩
  第4章 物権 第6回  
  第5章 契約 第7回  
  第6章 民事裁判 第8回  担当:上田竹志
第三部 刑事法入門    
  第7章 刑法学序説 第9回 担当:井上宜裕
  第8章 刑罰論 第10回 第11回  
  第9章 刑事裁判 第12回 担当:豊崎七絵
     
おわりに 第13回 担当:南野 森

 

【凡例】
◇  参考判決欄の判決年月日をクリックすると、裁判所サイトの「裁判例情報」に掲載されている当該判決情報のページにジャンプします(全文PDFを閲覧・ダウンロードすることもできます)。
  参考文献欄の単行本の書名をクリックすると、九州大学附属図書館の当該書籍情報ページにジャンプします(南野作成の詳細目次がある場合にはそちらにジャンプします)。
PDFアイコンをクリックすると、九州大学附属図書館の当該論文等のページにジャンプします。「本文を見る」欄kら、PDFが無料で閲覧・ダウンロードできます。

 

 

 

【細目次】

 

第1回(2016年4月18日・月)

はじめに

ガイダンス

   1. 一般的な説明

   2. この講義について

    (1) レジュメを配布しないこと・板書の少ないことについて

    (2) 教科書・参考書、および勉強の方法について

    (3) 出欠をとらないことについて

    (4) 講義の流れについて

    (5) 成績評価について

    (6) 受講者メーリス・教員への質問について

【参考文献】

手島 孝「学の醍醐味へ誘う若き世代による意欲作(ブック・レビュー)」法学セミナー665号(2010年5月号)124頁 

南野 森「法を学ぶ人々へ——はしがきに代えて」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)1-7頁 

 

 

 

第2回(2016年4月25日・月)

第一部 法学概論・憲法入門

   第1章 法と法学

     第1節 法とは何か

      (0) 法の多様な存在形式  

      (1) 当為命題と事実命題

      (2) 規 範

      (3) サンクション 

【課 題】 ゴールデンウィークもあることですし。。。 

(1)『ブリッジブック法学入門』、『法学の世界』以外の、市販の法学入門教科書(「法学入門」、「法学概論」、「法律学の基礎」などのタイトルが付いている書物を、各自で図書館等で探すこと)の冒頭部分に書かれている「法とは何か」とか「法の定義」といった部分(法概念論、法の定義)を読んでおくこと。何を読んだか、そこにはどのように書いてあったかを記録・整理しておくように。また、この段階での自分なりの「法のイメージ」を書き留めておくと、3年後に見直してみて面白いのではないかと思います。

(2)法規範と道徳規範、また、法規範と宗教規範をどのように区別することができるか、友人と議論して自分なりの見解をまとめてみよう。

(3)親告罪はなぜあるのか、考えてみよう。器物損壊罪(刑法261条)が親告罪(同264条)である理由と強姦罪(同177条)が親告罪(同180条)である理由は同一だろうか。

(4)『法律学小辞典』などの法学用語辞典で、「法」、「法律」、「政令」、「規則」、「条例」、「条約」などの定義を見てみよう。今回の講義で説明した内容との異同にも注意すること。

 

 

 

第3回(2016年5月9日・月)

      (4) 妥当性

     第2節 法学とは何か

      (1) 実定法学と基礎法学

      (2) 法解釈論と立法論

【参考文献】

玉蟲由樹「憲法の意義ーー『あたりまえ』を守る」法学セミナー735号(2016年4月号)12-17頁

南野 森「1票の格差ーー司法と政治の索敵」法学教室427号(2016年4月号)8-13頁

小竹 聡「憲法と同性婚ーージェンダー法学のすすめ」法学セミナー737号(2016年6月号)10-14頁

 

 

第4回(2016年5月16日・月)

   第2章 憲法とは何か

     第1節 一般的な説明

     第2節 憲法の特徴

【参考文献】

南野 森「憲法とは何かーーその意味・その特色・その目的」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)10-21頁

【参考ラジオ】  

RKB毎日放送「インサイト」2015年GW特集 5月4日放送 5月5日放送 5月6日放送 5月7日放送 5月8日放送

 

 

第5回(2016年5月23日・月)

第二部 民事法入門

   第3章 民事法概論

     第1節 公法と私法の区別、民法の意義と民法典の体系

     第2節 判例と裁判例、判例集の紹介

     第3節 法律を学ぶには、暗記しないで、理解しなければならない
         ——有責配偶者の離婚請求訴訟を題材として(最判昭和27年2月19日民集6巻2号110頁、最大判昭和62年9月2日民集41巻6号1423頁)

【参考文献】

我妻 榮(遠藤浩・川井健補訂)『民法案内1/私法の道しるべ〔第2版〕』(勁草書房、2013年)

小島 立「判例の読み方」南野森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)93-109頁

西 希代子「民法は自ら学ぶ者を助く」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)22-32頁

 

 

第6回(2016年5月30日・月)

   第4章 物権

     第1節 物権と債権の区別

     第2節 物権的請求権
         ——大判昭和10年10月5日民集14巻1965頁(宇奈月温泉事件)

     第3節 物権変動
         ——最判昭和45年9月22日民集24巻10号1424頁(94条2項の類推適用)

【参考文献】

山本和彦「物権的請求権」内田貴=大村敦志(編)『民法の争点』(有斐閣、2007年)89-90頁

・鎌田薫『民法ノート 物権法1〔第3版〕』(日本評論社、2007年)

 

 

第7回(2016年6月6日・月)

   第5章 契約

     第1節 債権の効力
         ——大判昭和10年4月25日新聞3835号5頁(カフェー丸玉事件)

     第2節 自由競争の原理
         ——最判昭和43年8月2日民集22巻8号1571頁(背信的悪意者)

     第3節 契約自由の原則とその修正
         ——最大判昭和48年12月12日民集27巻11号1536頁(三菱樹脂事件)

【参考文献】

河上正二「『契約の成立』をめぐって——現代契約法への一考察」判例タイムズ655号11-21頁、657号14-28頁(1988年)

米倉 明『プレップ民法〔第4版増補版〕』(弘文堂、2009年)

 

 

第8回(2016年6月13日・月)

   第6章 民事裁判

     第1節 民事裁判のルール(民事訴訟法)

     第2節 判決書の読み方
         ——最判昭和45年9月22日民集24巻10号1424頁(第一審判決・控訴審判決を含む)

【参考文献】

中野次雄(編)『判例とその読み方〔三訂版〕』(有斐閣、2009年)

上田竹志「民事訴訟法入門ーーその学問としての魅力」法学セミナー699号(2013年4月号)27-31頁

 

 

第9回(2016年6月20日・月)

第三部 刑事法入門

   第7章 刑法学序説

     第1節 刑法の意義

     第2節 刑法の基本原理

     第3節 犯罪の基本構造

【参考文献】   

・井上宜裕「刑罰権の濫用防止と厳罰化/1.刑法とは何か、2.犯罪とは何か」南野 森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)175-181頁

橋爪 隆「犯罪と刑罰について深く考える/3.犯罪とは何か」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)33-40頁

 

 

第10回(2016年6月27日・月)

   第8章 刑罰論

     第1節 刑罰とは何か

     第2節 生命刑

【参考文献】   

・井上宜裕「刑罰権の濫用防止と厳罰化/3.刑罰とは何か」南野 森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)181-184頁

・橋爪 隆「犯罪と刑罰について深く考える/2.刑罰は何のためにあるか」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)35-37頁

・死刑問題に興味のある方は、団藤重光『死刑廃止論〔第6版〕』(有斐閣、2000年)等を参照して下さい。


 

 

第11回(2016年7月4日・月)

     第3節 自由刑

     第4節 財産刑

【参考文献】   

・井上宜裕「刑罰権の濫用防止と厳罰化/3.刑罰とは何か、4.厳罰化とその効果」南野 森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)181-185頁

・佐伯仁志『制裁論』(有斐閣、2009年)

 

 

第12回(2016年7月11日・月)

   第9章 刑事裁判

     第1節 刑事訴訟の基本構造

     第2節 刑事訴訟(刑事手続)の流れ

【参考文献】   

・豊崎七絵「刑事裁判」南野 森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)77-92頁

・豊崎七絵「刑事訴訟の存在意義」南野 森(編)『ブリッジブック法学入門〔第2版〕』(信山社、2013年)187-202頁

・笹倉宏紀「刑事訴訟法/法律家の常識は世間の非常識?」南野森(編)『法学の世界』(日本評論社、2013年)113-126頁

 

 

第13回(2016年7月25日・月)授業評価アンケートを実施します。出席して回答に協力してください。

おわりに

 

第14回(教場試験)(2016年8月1日・月)一切の持ち込み不可。解答はボールペン・サインペン・万年筆で記載すること(鉛筆・シャーペンの使用不可)。

 

 

 

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